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福井地方裁判所 昭和42年(わ)19号・昭42年(わ)107号 判決

判決主文

被告人宇野熙を懲役一年および罰金七〇〇、〇〇〇円に、

同北陸工業瓦斯株式会社を罰金二、五〇〇、〇〇〇円に、

同中日本アセチレン工業株式会社を罰金六〇〇、〇〇〇円に

各処する。

被告人宇野熙に対しこの裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。

被告人宇野熙において右罰金を完納することができないときは、金五、〇〇〇円を一日に換算した期間、同被告人を労役場に留置する。

罪となるべき事実の要旨

被告会社北陸工業瓦斯株式会社は武生市東元町二号一三番地に本店をおき各種工業ガス、カーバイトおよび附属品の売買を営む資本金三、〇〇〇、〇〇〇円の、同中日本アセチレン工業株式会社は武生市北府本町二五号六四番地の一に本店をおき溶解アセチレンの製造および販売を営む資本金五、〇〇〇、〇〇〇円の各株式会社であり、被告人宇野熙は右両被告会社の代表取締役として右各会社の業務全般を統轄処理していたものであるが、被告人宇野熙は右両被告会社の業務に関し法人税を免れようと企て

第一、

一、昭和三八年一月一日より昭和三八年一二月三一日までの事業年度における被告会社北陸工業瓦斯株式会社の実際の所得金額は

三三、八六四、三四七円

で、これに対する法人税額は

一二、四七〇、二〇〇円

であるにもかかわらず、同被告会社の記帳および決算において売上を除外する等の不正経理を行い、これにより取得した金銭を簿外の架空名義預金とし、またその金銭で簿外に各種高圧ガス容器を購入する等して財産をいん匿して所得の一部を秘匿したうえ、昭和三九年二月二九日所轄武生税務署長に対し右事業年度における同被告会社の所得金額は

一一、三八二、一一三円

これに対する法人税額は

三、九三〇、四六〇円

である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もつて不正の行為により同被告会社の右事業年度の正規の法人税額との差額

八、五三九、七四〇円

を免れ

二、昭和三九年一月一日より昭和三九年一二月三一日までの事業年度における同被告会社の実際の所得金額は

三七、八七〇、一五〇円

で、これに対する法人税額は

一三、九一三、〇一〇円

であるにもかかわらず、同被告会社の記帳および決算において売上を除外する等の不正経理を行い、これにより取得した金銭を簿外の架空名義預金とし、またその金銭で簿外に各種高圧ガス容器を購入する等して財産をいん匿して所得の一部を秘匿したうえ、昭和四〇年三月一日所轄武生税務署長に対し右事業年度における所得金額は

九、七一五、一二〇円

これに対する法人税額は

三、二二一、〇〇〇円

である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もつて不正の行為により同被告会社の右事業年度の正規の法人税額との差額

一〇、六九二、〇一〇円

を免れ

第二、

一、昭和三八年四月一日より昭和三九年三月三一日までの事業年度における被告会社中日本アセチレン工業株式会社の実際の所得金額は

九、九八三、八八八円

で、これに対する法人税額は

三、六三五、〇四〇円

であるにもかかわらず、同被告会社の記帳および決算において原科カーバイトの売上除外、架空仕入等の不正経理を行い、これにより取得した金銭を簿外貸付金等としていん匿して所得の一部を秘匿したうえ、昭和三九年五月三一日所轄武生税務署長に対し右事業年度における同被告会社の所得金額は

二、二七〇、〇八八円

これに対する法人税額は

七〇七、八八〇円

である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もつて不正の行為により同被告会社の右事業年度の正規の法人税額との差額

二、九二七、一六〇円

を免れ

二、昭和三九年四月一日より昭和四〇年三月三一日までの事業年度における同被告会社の実際の所得金額は

八、一八八、二七二円

で、これに対する法人税額は

二、八九〇、八二〇円

であるにもかかわらず、前同様の方法により所得の一部を秘匿したうえ、昭和四〇年五月三一日所轄武生税務署長に対し右事業年度における同被告会社の所得金額は

二、七〇六、五一九円

これに対する法人税額は

八二六、二五〇円

である旨虚偽の法人税確定申告書を提出し、もつて不正の行為により同被告会社の右事業年度の正規の法人税額との差額

二、〇六四、五七〇円

を免れ

たものである。

適用した罰条

被告人宇野に対し昭和四〇年法律第三四号附則第一九条第二条改正前の法人税法第四八条第一項第二一条第一項刑法第四五条前段第四七条第一〇条第二五条第一項第四八条第一項第二項第一八条第一項

両被告会社に対しそれぞれ右附則第一九条第二条改正前の法人税法第五一条第一項第四八条第一項刑法第四五条前段第四八条第二項

(裁判官 高橋爽一郎)

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